はじめに
「配管工として働いてみたいけれど、最初に何から取ればいいのかわからない」「資格がたくさんありすぎて、どれが現場で本当に必要なのか見当がつかない」
プラント配管の世界は専門性が高く、扱う道具や機械も多岐にわたるため、確かに必要な資格は少なくありません。
ただし、これらの資格を入社前にすべて揃えておく必要はありません。現場で実務に触れながら、自分の成長に合わせて段階的に取得していくのが一般的です。
この記事では、プラント配管工が実際に現場で必要とする資格を、「取得すべき順番」に沿って整理しています。
まず最初に取る資格:現場に入るための基本ライセンス

配管工として現場に入ると、最初に任されるのは資材の運搬や段取りの補助作業です。ここで「自分も手を動かして貢献したい」となった時に必要になるのが、荷役(にやく)に関連する資格になります。
玉掛け技能講習
プラント現場では、配管や鋼材、バルブといった重量物をクレーンで運搬する作業が毎日発生します。この際、クレーンのフックにワイヤーロープを掛ける作業を「玉掛け」と呼びます。
資格がない人はワイヤーに触れることすら許されないため、これがないと現場で見ているだけの時間が長くなります。
- 何ができるか:クレーンへの荷掛け・荷外し作業
- 受講資格:18歳以上(経験不問)
- 日数・費用:3日間程度・2〜3万円前後
学科と実技の講習を真面目に受ければ、ほぼ全員が合格できる資格です。
小型移動式クレーン運転技能講習
玉掛けとセットで取るのが定番です。つり上げ荷重5t未満の移動式クレーン(主にユニック車など)を運転できるようになります。
現場の狭いスペースで資材を移動させる際、自分でクレーンを操作できれば作業効率は一気に上がります。
- 何ができるか:5t未満の移動式クレーンの操作
- 日数・費用:3日間程度・3〜4万円前後
「玉掛けで荷を掛け、クレーンで自分で運ぶ」という流れができるようになるため、入社後に真っ先に取得すべき鉄板の組み合わせです。
入社半年〜1年目:溶接系の資格

現場の雰囲気に慣れてきたら、次は「作る」ための技術に進みます。プラント配管工にとって、溶接は最も重要なスキルの一つです。
アーク溶接特別教育
まずは基本となるアーク溶接です。これは「特別教育」という枠組みなので、試験ではなく、規定の講習を修了することで取得できます。
配管を仮固定する「点付け」作業など、実務のあらゆる場面で必要になるため、早めに受講しておくのが得策です。
- 日数・費用:2〜3日間・1〜2万円前後
ガス溶接技能講習
アセチレンガスと酸素を使い、鉄を切断・加熱する作業に必要な資格です。配管の長さを調整したり、現場で穴あけが必要になったりする際に使います。
火災や爆発のリスクがある作業のため、この技能講習の修了証は必須です。
- 日数・費用:2日間・1〜2万円前後
TIG溶接(JIS溶接技能者評価試験)
プラント配管工としてのキャリアを左右する最重要の資格がTIG(ティグ)溶接です。
プラントではステンレスやアルミなどの特殊な配管が多く、これらを美しく、かつ強固に接合するにはTIG溶接の技術が欠かせません。JIS溶接技能者評価試験は実技がメインで、合格率は40〜50%程度。練習量がそのまま結果に出ます。
「TIGができて一人前」と言われるほど、現場での評価に直結する資格です。取得できれば、任される仕事の幅も給与水準も大きく変わります。
TIG溶接の詳しい仕組みと特徴はこちらの記事で解説しています。
3年目以降:配管のプロとしての証明

数年の実務経験を積み、現場の全容が見えてきた頃に目指すのが国家資格です。「腕がいい」を公的に証明できると、キャリアの選択肢が広がります。
配管技能士(国家資格)
配管の施工技能を認定する国家資格です。
- 2級:実務経験2年以上で受験可能
- 1級:実務経験7年以上(2級取得後なら2年以上)
学科試験に加えて、制限時間内に配管を組み立てる実技試験があります。「正確で早い施工ができる」ことの公的な証明になるため、公共工事などの重要な現場では特に重宝されます。
管工事施工管理技士
「自分が作業する側」から「現場全体を管理する側」へキャリアを進めるための資格です。
工程・安全・品質の管理を担う現場監督としての役割を担えるようになります。2級は実務経験の年数が学歴によって異なり、1級は2級取得後に所定の経験が必要です。
年収を大きく上げたい、将来的に管理職を目指したいという方には必須の資格です。
施工管理の仕事内容についてはこちらの記事をご覧ください。
資格取得にかかる費用、全部でいくら?

ここまで紹介した主要な資格をすべて取得した場合、受講料・受験料・テキスト代などで合計15〜25万円程度の費用がかかります。
この費用を誰が負担するかは、会社選びにおいて重要なポイントです。自腹で少しずつ取得していくのか、会社のサポートを使って最短で取るのかで、キャリアの進み方が変わってきます。
ちなみに、令和プラントでは資格取得にかかる費用を全額会社が負担しています。取得後は資格手当として毎月の給与にも反映されるため、取れば取るほど収入が上がる仕組みです。
まとめ

配管工に必要な資格は、現場に入るための「玉掛け・クレーン」、作るための「溶接系」、そしてプロを証明する「技能士・施工管理」へと段階的に続きます。
最初から全部揃っている必要はありません。現場に入りながら一つずつ取得していけば、3〜5年で主要な資格は揃います。
会社を選ぶ際は、資格取得にかかる費用を会社が負担してくれるか、取得後に手当として反映されるかどうかも確認してみてください。
令和プラントでは、未経験からプラント配管工を目指す方を募集しています。資格取得支援の詳細を含め、採用情報はこちらからご確認ください。

